ジーコの気持ちがちょっと判った。

静岡ダービー、対清水エスパルス戦は0-1で負け。ジュビロ磐田は今季リーグ戦初黒星である。かなり入れ込んで見ていたせいか試合が終わると同時にスタンドでほけっと放心してしまった。ゴールを決めた太田兄、完封に貢献した斉藤俊秀の両ヒーローインタビューと最後の校歌斉唱まで唇をかみしめながら見届けた後ようやく席を立ったのだが、出口の処でエスパルスのボランティアスタッフのおばちゃんに「あんまり気を落とさないでね」と声をかけられた。泣きそうな顔でもしていたのかもしれない。同情されて内心むかっとしたものの「いや〜〜〜負けちゃいました」と愛想笑いなどしてしまうのが俺という人間である。小心さが我ながら情けない。
日本代表組のコンディションは相当よくないように見え、中盤の動きやパスに全く切れ味が感じられなかった。ゴール前での攻撃に迫力がない。点が入る予感がしなかった。たぶん時差ボケも完全に抜け切れていないだろうに先発させた処などかの日本代表を思わせる用兵だった。ジーコが海外組を重用するのと同じである。違うのはあちらにはコンディションのいい国内組がいつでも使ってくれと控えているのに対し、こちらの控えはそんなに信頼性が高くないことである。先日ナビスコ杯の名古屋グランパスエイト戦で若手を使って惨敗したことで、俺を含む周囲の人間は「こいつらはまだまだだ」と再認識させられたんじゃなかろうか。結局、いくら疲れていようがレギュラー組に頼るしかないのである。
そんなボロボロのチーム状態に加え、先制された後にグラウが2枚目のイエローで退場とここで試合が終わった感があった。運動量が期待できない中で更に10人になったんでは勝てる訳がないのである。選手交代も後手後手に回った印象がある。名波というパスの出し手を下げた後に右サイドにスピードに乗った突破(だけ)が自慢の川口信男を入れたことなどは正直疑問符の付く交代だった。
しかし、である。7節が終わったところで、前にも書いたがまだ1敗である。今節でジュビロは負けたが、2位のジェフユナイテッド市原は引き分けたので勝ち点差はまだ4ある。3位の横浜F・マリノスは勝ってジェフに並んだところだ。両チームに対して勝ち点差は現状で1ゲーム以上。あせることはない。そう言えば、同じくアウェイとして行われた2001年1stステージのエコパに於ける対清水エスパルス戦も0-1でVゴール負けしたものの、そのステージは史上最高勝率で優勝したのだった。うーん、こうして書いていると負け惜しみ感がどんどん強くなってくるのが自分でも嫌だ。
考え出すと悪いことばかり頭に浮かんでくるので、頭を切り換えよう。負けは負けである。これを次の試合に引きずらないことが大事である。次の試合は5月5日の対大分トリニータ戦。中2日しかないがなんとか立て直さないと。5月はAFCチャンピオンズリーグ予選の天王山、全北現代戦やJリーグマリノス戦も控えているので、そうだよ、落ち込んでいる暇なんかないのだった。
うむ。なんか気分が落ち着いたぞ。俺もがんばって見に行こう。