「週刊サッカーマガジン」2004年5月18日号。

ダイジェストが1週休む中、連休直後にわざわざ出たので連休中のJ1の試合も掲載されているかと期待したがさすがにそれはなかった。ちょっとがっかりした。
巻頭の日本代表東欧遠征特集で金田喜稔ジュビロ磐田の西に高評価を与えているのが嬉しい。左サイドのアレックスとのバランスを考えたポジショニングや守備への貢献、効果的な前線へのパスを挙げ、

 アレックスとは逆の右サイドにいた西のプレーも高く評価されるものでした。ハンガリー戦のようにドリブルで仕掛ける場面が少なかったのは、この日の西が守備を意識していたからでしょう。(中略)
 ですが、西は攻撃の起点ともなっていました。そこがすごいところです。ドリブル突破はなくても効果的なパスでチャンスを作りました。

これまでならば、ウイングバックが守りを意識すると、最終ラインに吸収されて、攻撃面で効果的な働きをすることが少なかった。ところが、西は守備を意識しながらも、フィニッシュにつながるパスを出していました。

と書いている。よく見てくれている。特にこの「効果的なパス」に試合後あまり触れられていなかったのが俺は大いに不満だったのである。少なくとも2本は機を見て深い位置から前線へフィニッシュにつながるパスを出していたように記憶している。
西紀寛が攻撃的な選手でドリブラーだという先入観があるからなのか、この試合の評価でサカマガは5.5と他の選手よりも低めの採点をするのだが、これが俺には不当に見えて仕方がない。格上相手の試合であるし、過密日程の影響で本人のコンディションが決して良好でないことを考えれば、西の試合への取り組み方は決して間違っていたとは思えない。「積極性に欠ける面が見られた」と書かれているコメントについては、ドリブルで仕掛けるだけが積極性だと思っているのか、とその見識を疑うものである。