新井素子をどう呼ぶか。個人的に。
俺が「素子姫」という単語を知ったのは「ファンロード」誌上だった。俺が読み始めた1984年には、「素子姫」は誌面で一般的に使われるようになっていた。すでに俺は新井素子さんの小説の愛読者だったものの、作者本人には興味がなかったのであえて「素子姫」と呼ぶことはなかったが。
ではどのように呼んでいたかと言えば、ずっと「新井素子」と呼び捨てにしていた。別に新井素子さんを侮っているのではない。著名人の名前は呼び捨てにするのが当たり前だという感覚があるのである。これは俺に限った話ではないんではなかろうか。(逆に、知り合いでもないのに親しげにさん付けで呼んだりするのは、度を超えた馴れ馴れしさを感じて気味が悪いと思う時もある)
普段の会話では今でも呼び捨てにしているが、新井素子研究会ホームページを開設して以降、web上では「新井素子さん」とさん付けで記述するようになった。「気味が悪い」と書いたのになぜこうなったかと言えば、ファンしか来ないような場所で呼び捨てにするのは、新井素子さんのキャラクターを顧みると何か無粋な気がしたのである。掲示板で発言するときに呼び捨てだと固いよなあと思ったのも理由の一つ。