Wikipedia「新井素子」の項を編集。

「文体と作品傾向」の文章を変更。変更箇所を以下に示す。

1段目

デビュー後初期には、当時ジュニア小説と呼ばれたジャンルで主に活躍した。言い回しや語り口調が独特で、中高生を中心に絶大な支持を得た。また、出版する全ての本にエッセイ風のあとがきをつけることでも知られている。

”初期に「ジュニア小説」で活躍した”というのは正確ではないと思ったので、下記のように訂正。

デビューがSF誌『奇想天外』だったこともあり、デビュー後はSF分野を中心に小説を執筆していた。SFファン以外に名前が知られるようになったのは、集英社文庫コバルトシリーズより作品を出版してから。以後は当時ジュニア小説と呼ばれたジャンルでも活躍した。言い回しや語り口調が独特で、中高生を中心に絶大な支持を得た。また、出版する全ての本にエッセイ風のあとがきをつけることでも知られている。

2段目

デビュー作の『あたしの中の……』は、本人自ら「ルパンみたいな小説を書きたかった」と述べているように、ルパン三世』のようなアニメや漫画が与える印象を文章で再現しようとした試みである。(大塚英志『キャラクター小説の作り方』『サブカルチャー文学論』でこのような見方をしている。もっとも、新井素子当人はアニメからの影響については特に触れておらず、もっぱら漫画からの影響についてしか語っていない、という批判がある。

発言を記事の原文通りとし、出典を記した。

デビュー作の『あたしの中の……』は、デビュー直後の毎日新聞インタビューで本人自ら「マンガ『ルパン三世』の活字版を書きたかったんです」と述べているように、ルパン三世』のようなアニメや漫画が与える印象を文章で再現しようとした試みである。

また、批判の根拠をもう少し具体的に記述。

大塚英志が著書『キャラクター小説の作り方』や『サブカルチャー文学論』で上記のような見解を示している。もっとも、新井素子当人はアニメからの影響についてこのインタビューの他では特に触れていないという批判がある。エッセイ集『ひでおと素子の愛の交換日記』文庫版第3巻には高校時代に「アニメにまったく興味がなかった」(P.60)との記述もあることから、他者が編集したインタビューの発言のみを捉えてアニメとの関連を喧伝するのは、根拠に文献的な正確性を欠くと思われる。新井素子当人は、影響を受けた文体の一つとして小林信彦の『オヨヨ島の冒険』を挙げている。自分の文体を作ろうと思い立った中学一年生の時、「オヨヨシリーズ」を読んで感じた「会話の妙」と「間」をお手本とした、と作品解説に記述がある。