とりあえずざっと読んでみたのだが、秋山瑞人の右掌に右ストレートを叩き込む夢枕獏は左拳でちゃんと顎をガードしているのに、夢枕獏の右掌に右ストレートを叩き込む秋山瑞人は顎ががら空きなのだった。甘い。
なんていう細かい部分ばかりを拾い上げる読み方しかしないので、感想はさておき新井素子さんの登場箇所をチェックしてみる。
「少女向け小説総論」(文:米光一成)
- P.71に「主人公が読者に向かって自己紹介をするスタイル」が「新井素子の発明である」と書いてあるが、これは新井素子さんの発明という訳ではないと思う。7月18日の日記を参照されたい。(→id:akapon:20040718#p4)また、『・・・・・絶句』上巻のあとがきでは、平井和正の『狼男だよ』の自己紹介の仕方等々が頭にあったという記述もある。(→素研内『狼男だよ』)「発明」というより「少女向け小説に普及するきっかけとなった」という方が正確ではなかろうか。
- P.71に脚注4に『いつか猫になる日まで』の解説、脚注5に『久美沙織の新人賞の獲り方おしえます』の引用(新井素子さん関連の記述)。
- P.72の脚注8、『いつか猫になる日まで』本文中と紹介文の一人称の違いについて。
- P.73の脚注13、新装版になった文庫のタイトル。
「コバルト編集部ロングインタビュー」
『あの頃は少女だった』(文:妹尾ゆふ子)
- P.81、著者が最初に自分で買った日本人作家の本は『星へ行く船』らしい。読みおえてすぐ本屋に行き『通りすがりのレイディ』を買ったとのこと。
- P.80下段に『星へ行く船』の表紙と解説、P.81下段に『通りすがりのレイディ』の表紙と解説を掲載。