ネバー・エンディング・ストーリー。

『ブラック・キャット』が始まったのは俺が中学生の頃だったが、同じ頃読み始めたシリーズでもまだ終わっていないものがある。いわゆる「ライトノベル」では夢枕獏の『キマイラ・吼』がそうである。1982年に第1巻発売、22年間で第16巻まで出ているが、途中で話が本筋から外れネストがどんどん深くなるという著者の悪癖が顔を出し、いつ完結するのか全く見通しが立っていない。出会った時は年上だった大鳳吼や九十九三蔵が今でははるかに年下である。
ソノラマ文庫で刊行されていたこのシリーズも次巻『キマイラ青龍変』からはハードカバー版を文庫に先駆けて発売することが決まっている。『キマイラ乱雲変』は果たしていつ読めることやら。
そう言えば、ソノラマ文庫では息の長いシリーズが他にもあるな。高千穂遙の『クラッシャージョウ』が復活したのは驚いたが、菊地秀行の『吸血鬼ハンターD』もコンスタントに続編が出版されている。菊地は『トレジャーハンター』もか。どれも二十年選手である。若いファンは付いてきてるのかね、というのは素朴な疑問。