昨日読み終わった『ライトノベル☆めった斬り!』より。「ライトノベル」てほとんど読んでないんだけど、せっかく「ライトノベル・ブックガイド100」なんてものがあるので、どれだけ読んでいるか試しにチェックしてみようかと思う。シリーズものは一冊でも読んだことがあるのものは既読に数える。
- p.121 《クラッシャージョウ》 高千穂遙(1977〜)
- p.122 《ダーティペア》 高千穂遙(1980〜)
- p.123 《星へ行く船》 新井素子(1981〜1992)
- p.124 《キマイラ・吼》 夢枕獏(1982〜)
- p.125 《銀河英雄伝説》 田中芳樹(1982〜1988)
- p.126 《トレジャーハンター》 菊地秀行(1983〜)
- p.131 《ガルディーン》 火浦功(1986〜)
- p.133 《創竜伝》 田中芳樹(1987〜)
- p.168 『時の果てのフェブラリー』 山本弘(1990)
- p.174 《十二国記》 小野不由美(1992〜)
- p.193 《ブギーポップ》 上遠野浩平(1998〜)
- p.234 『獣たちの夜』 押井守(2000)
- p.244 『かめくん』 北野勇作(2001)
- p.250 《マルドゥック・スクランブル》 冲方丁(2003)
- p.251 《銀盤カレイドスコープ》 海原零(2003〜)
15/100である。こんなもんだろう。
《クラッシャージョウ》……初読は中学の時。当時読んだソノラマ文庫作品は多分『月刊アウト』のブックコーナーで紹介されていたものだと思う。映画も見た。第7巻『美しき魔王』が発売された時にとても喜んだ記憶がある。まさか9巻が出るとは思っておらずとても驚いた。10巻てもう出たんだっけ?
《ダーティペア》……初読は中学の時。「クラッシャージョウ」の他にも高千穂遙の本があるらしい、との情報を得て、浜松まで買いに行ったのだった。何かのアニメ映画を見たついでに谷島屋で買った。『大乱戦』までしか読んでいない。
《星へ行く船》……初読は中学の時。表紙の絵が漫画っぽくてあまり好みでなかったので最初は読む気がなかったのである。それが『いつか猫になる日まで』があまりに面白かったのでもう急いで買った。期待に違わず面白く、ますます新井素子さんの小説にはまり込んだ。
《キマイラ・吼》……初読は中学の時。今は無き掛川の岡田書店で買ったような。エロシーンとかあって永井豪のマンガみてーと喜んでいたような。これも滅法面白く3巻まではすぐに買ったような。あの頃は続きがすぐに出てよかったなあ……。続編を熱烈に待っている。
《銀河英雄伝説》……大学の時友人から借りて読んだ。たいして興味はなかったものの一般教養として読んでおこうという下心があったのである。皮肉の効いた語り口と根性のねじ曲がった登場人物がとにかく鼻について気に入らなかったが、物語は面白くぐいぐい読まされた。アニメも(テレビで)見た。
《トレジャーハンター》……中学の時読んだ。町の本屋に置いてあった。これも『アウト』の影響かな。金の力で学校も社会も思うがままという主人公が痛快で、その冒険にワクワクしていたものである。確か『京洛異妖編』までは読んだが、その後は何となく読まなくなった。
《ガルディーン》……1982年に『S-Fマガジン』を読み始めた俺にとって火浦功を読むのは全く自然なことであった。だから新刊が出れば読んでいた。そのうち新刊が出なくなることなど予期できるわけもなかった。続編は気長に待ちます。10年スパンで。
《創竜伝》……「銀英伝」で田中芳樹は懲りたので、もういいやと思っていた処に学科の同輩が貸してやるから読めと言う。親切を無にするのも悪いかなと思い借りて読んだ。同時に『七都市物語』も貸してくれた。やっぱりもういいやと思ったので、続きも貸してやると言われたが断った。5巻くらいまでしか読んでいない。
『時の果てのフェブラリー』……新版でなく昔のスニーカー文庫版を読んだ。SF研の読書会で課題図書になったのである。山本弘と言えば「心はいつも♥15歳」であって、小説を書く人だとは当時は知らなかった。SF研にはいたものの知識は薄かったのである。話はかっきりと世界が構築されたよいSFで楽しめた。しかし主人公であるいたいけな少女のサービスシーンが途中で出てきたのは感心しない。
《十二国記》……読んだのは30歳過ぎてからかな。なぜこんな世界が存在しているのかがとても気になっている。そのうちに解明されるのだろうか。続きを読みたい。
《ブギーポップ》……これも30歳過ぎてから読んだ。世界の種明かしをするつもりはないんだなと途中で気づいたが、登場人物の青臭さが読んでいて妙に気持ちよく、なんとなく読み続けている。続巻を熱烈に待つほどでもないが、出たらたぶん読むだろう。
『獣たちの夜』……押井守だから読んだ。物語の出来は置いといて、学生運動の雰囲気と焼き肉屋での議論シーンがいい感じに煤けていて「ああ、押井だねえ」と感じさせてくれたので無問題。しかしこれは「ライトノベル」なのか? よく判らん。
『かめくん』……これはいつ読んだんだっけ。昔のことよりここ数年の出来事の方が思い出せないことが多い。困ったもんだ。北野勇作は、確か徳間デュアル文庫で旧作が復刊されたのを期に読み始めたのだった。まったりと破滅しているというか、ゆるやかに閉塞しているというか、作品のそんな雰囲気が好きである。
《マルドゥック・スクランブル》……これは覚えている。書店でハヤカワ文庫JA日本人作家フェアの新井素子さんの販促ポップをもらうために、店員さんの心証をよくしようとダミーで買ったのだ。昨年の3月のことである。まあ「日本SF大賞」も受賞してることだし試しに読んでみるかと軽い気持ちで読んでみたらえらい面白くて驚いた。カジノの場面の緊迫感がたまらない。
《銀盤カレイドスコープ》……新井素子さんが選考委員を務める「スーパーダッシュ小説新人賞」の第2回大賞受賞作なので読んでみた。フィギュアスケートの描写がやたらめったらうまくて実際に自分が滑っているかのような疾走感まで感じることができる。1巻を読み終わったら2巻を読みたくなること請け合い。スポーツものの傑作である。ただ、歯切れの悪い文章が個人的に好きではないので、第4巻が発売されたら買うかどうかは少し考える。