島田裕巳『創価学会』。

新井素子さんが雑誌『pumpkin』で連載を始めたからという訳でもないのだが、創価学会のことはあまり詳しく知らないのをふと思い出し、気まぐれに読んでみた。中立な立場からなるべく客観的に書かれており、深い処まで掘り下げた内容ではないのが却って読みやすくてよかったかも知れない。教団拡大の歴史や戦後に信者数を伸ばした理由の分析などは興味深かった。惜しむらくはSGIのことをもう少し詳しく知りたかったのだが、この薄さでは仕方がないか。欧米における創価学会SGI)は日本のように現世利益目当てでなく東洋思想嗜好の延長上で人気を呼んでいると書いてあった。なるほど、だからSGI会員であるロベルト・バッジョティナ・ターナーは自らをSGI会員でなくわざわざブディスト、仏教徒と言うのかな。前から不思議に思っていたのである。
巻末の【主要参考文献】を見ると大学SF研の顧問の名前があり驚いた。有名な著書だから当然といえばそうのだが。先生はまだご健在だろうか。

そう言えばと思い、部屋を掘り返したら別冊宝島225『となりの創価学会』が出てきた。昔読んだ筈だが内容を忘れているので、これもまた読んでみよう。