太田忠司『3LDK要塞 山崎家』。

素子の読書あらかると』の「何だこの帯は」の章で紹介されていた本。幻冬舎文庫版では解説に新井素子さんの名前が登場するらしいのだが、そちらは見つからなかったので今回は新書版を読んだ。帯は付いていなかったので、「何だこの帯は」に書いてあった内容を確認できなかったのは残念である。
小学五年生の主人公のマイホームパパが、実は昔世界を股にかけて戦った正義の戦士で、蘇った悪の秘密組織と戦う、という判りやすい話が軽快な文章で書かれている。内容も適度なおふざけに満ちていて楽しく、アニメや漫画や特撮の小ネタが端々に出てくるので判る人はいちいちくすりと笑ってしまうかもしれない。気が付けば1時間くらいで読み終わってしまった。一冊の本をこんなに早く読み終わったのは物凄い久しぶりのことだ。面白かったなあ。
「ライト」な面白さに満ちたこの小説は「ライトノベル」って言われるのかね? よく知らんけど。