AFCチャンピオンズリーグ2005グループリーグ回顧。

NHKBS1が『アジアチャンピオンズリーグ−グループリーグハイライト』という番組を放送するというので、他のグループリーグの様子も全て見せてくれるのかと期待していたら、内容のほとんどは横浜が山東に敗れ決勝トーナメント進出の望みを絶たれた試合の録画放送だった。同じく出場したジュビロ磐田でさえ刺身のつま扱いである。そりゃねえぜセニョール。
結局、ジュビロ磐田横浜F・マリノスは両クラブとも決勝トーナメントに進出することはできなかった。ジュビロ磐田が入ったグループリーグEは中国のリーグ王者と韓国のリーグ王者が顔を揃えた最激戦グループ。昨年2ndステージの不調もあり苦戦が予想されたが、それでも大幅な補強をし豪華な選手を揃え、世界クラブ選手権進出を目指して本気で臨んだのである。しかし過密なスケジュールと続出する怪我人に悩まされ、チームとしての成熟もままならないまま第4戦目にして敗退が決定するという苦い戦いとなってしまった。最終的には3勝3敗の3位で終了。決勝トーナメント進出を決めたのは中国王者の深セン健力宝であった。磐田は深センには1勝1敗だったものの、宿敵水原三星に勝つことができなかったのが悔やまれる。チームとしても勝ち抜くだけの実力を備えていたのかは疑問符が付く処で、「その時点で調子がいい選手を使う」という山本監督の方針は、チーム戦術が固まっていない時点では却ってチーム内に混乱をもたらし、チーム作りがAFCチャンピオンズリーグに間に合わなかった要因ともなったように思う。もともと夏頃にチームとして完成することを念頭に置いているとの発言もあり、補強した選手が馴染む間もなくACLJリーグの二つを取りに行くのは無謀な挑戦だったとも言えるだろう。どうしたら勝てたのか、今年の挑戦は反省をもって振り返られなければならない。
AFCチャンピオンズリーグが始まった2003年以来、日本のクラブはグループリーグを突破できないでいる。ACLの前身であるアジアクラブ選手権では優勝経験もあるジュビロ磐田も、2年連続して決勝トーナメント進出を逃している。これは日本クラブの実力の相対的な低下を意味しているのだろうか? それとも各国協会のバックアップの差か? 何れにしろ本気で勝ちに行くには何かが欠けているのには違いない。既に2006年大会に参加が決定している東京ヴェルディ1969には明確なヴィジョンはあるだろうか?
戦力補強と若手の台頭で面白い存在になる筈のジュビロ磐田が来年の大会にも出られりゃいんだけどね。出場権をかけてJリーグ優勝を狙うのみ。