星新一『天国からの道』(新潮文庫)。

新潮文庫の最新刊である。今回の新刊で新潮文庫星新一フェアを開催しており、文庫未収録作品を集めた短編集である『天国からの道』『ふしぎな夢』の二冊と最相葉月の『あのころの未来 星新一の予言』を同時に刊行している。この内『天国からの道』の巻末解説を新井素子さんが書いているというのを「きまぐれ星新一書評ブログ」の8月31日の記事で知った。

早速本屋へ行き購入してきた。実の処、俺は星新一の小説をほとんど読んだことがないのである。それが申し訳なくなるような内容の解説であった。俺の中学の頃の読書と言えば星新一を経ずしていきなり平井和正新井素子だったから。若い頃にもっと読んでおけばよかったなあと思う作家は何人もいるのだが、星新一はその中でも最たる作家である。数少ない既読の星新一作品から、読めば面白いのは分かり切っている。新井素子さんの関連作家として、また個人的な興味から、星新一半村良は読まねばならないと思っている。