『S-Fマガジン』2005年12月号。

書店にて購入。新井素子さんの名前が二箇所に登場。
P.122、「SF BOOK SCOPE:JAPAN」(風野春樹)のレビューより。

最後にまさかSFとは思わず先月取り上げ損なってしまった梨木香歩『沼地のある森を抜けて』(一八九〇円/新潮社)を。三十歳を過ぎた久美が亡くなった叔母から受け継いだ先祖伝来のぬか床。毎日かき混ぜていたクミは、ある日ぬか床が卵を宿しているのに気づく。卵は少年を産み、久美はその少年を育て始める。第一話だけ読めば女性性をテーマにしたファンタジイなのだが、物語が進むとこれが新井素子の「ネプチューン」をも思わせる、生物進化を正面から扱った本格SFになっていくのである。

次にP.130、「BOOK GUIDE:2005・9・1(木)→9・31(金)」(リスト作成・星敬)のリスト中に、再刊された『季節のお話』が記載されている。
あと、新井素子さんのことではないが、故畑農照雄氏の遺作展の告知がP.8に掲載されている。『奇想天外』1980年9月号掲載の「グリーン・レクイエム」の挿絵と、奇想天外社版『グリーン・レクイエム』の装画を手掛けた画家さんである。10月28日(金)から11月3日(木)まで、銀座の画廊・轍で開催されるとのこと。