「素研」。

id:kenjiito氏の「某青年科学史家の冒言録」より。

いまどきネット上で「素研」と言ったら、これ

http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~sokened/

のことではなくて、これ

http://moto-ken.cool.ne.jp/*1

のことらしい。

読み方が違うから、口頭では区別が付くのだが。

2005年11月15日現在、「素研」でググると最初に出てくるのは当ページ「素研管理人の雑録」で、その次が「新井素子研究会」である。痛い処を突かれたという感じ。というのは俺もこの重複については過去に気まずい思いをしていたからである。
「素研(もとけん)」という略称は新井素子研究会の発足(1989年)と同時にできた。酒の席での馬鹿話から「やっちゃお、やっちゃお」と軽いノリで始めたサークルであるから、略称もその場の勢いで口走ったものが採用された。「略して、もとけん」と提唱したのは俺である。「しんけん」や「あらけん」でなかったのは単にこの方が語感がよいと思ったからだ。「素研」という漢字は後付である。
その「素研」が「素粒子論研究」または「素粒子論研究室」の略称として使われていることを知ったのは、新井素子研究会のサイトを公開した後であるから、今から5年前くらいだろうか。試しに「素研」で検索してみたら、驚いたことにヒットしたのは全て素粒子論の研究に関わるページだったのだ。しかもどうやら新井素子研究会ができるずっと前から使用されている略称であるらしい。どう考えてもそちらが正統でこちらが異端である。全く異なる分野だし多分読み方も違うのだろうとは思ったが、こちらの無知が原因で起こったネーミングの重複である。この無知さ加減に恥ずかしさを感じたのだ。
とは言え、こちらの「素研」も10年以上使ってきた略称であるから、今更変えるのも嫌だ。で、重複を避けるためにひらがなの「もとけん」とかアルファベットの「MOTOKEN」*2に統一しようかなあどうしようかなあと迷っているうちに歳月は流れ、結局変更しないまま今に至った訳である。
この頃は面倒くさいからもうこれでいいやという気になっている。強力な対抗馬が現れない限りは、「素研」と言えば「新井素子研究会」、という事態がネット検索の領域においてはこれからも続くと思われる。

*1:引用者註:現在のURLは http://motoken.na.coocan.jp/

*2:幻魔大戦』に出てくる「GENKEN」にインスパイヤされた。