テレビ番組とラジオ番組の情報を追加。

新井素子FC「宇宙魚」さんの会報に書いてあった情報をもとに、素研に未掲載の新井素子さん関連番組を調べて来た。近郊の図書館に置いてある新聞縮刷版は朝日新聞しかないので、下記は全て朝日新聞のテレビ・ラジオ欄で確認した結果である。

テレビ

1) 『中学生日記』(NHK総合)……1980年1月6日(日)13:05〜13:35
タイトルの下に「10年後…」新井素子と記載あり。この年二十歳になる新井素子さんが出演、インタビューに答えていたらしい。未見である。
「中学の頃、大人になったら、どうなると思ってましたか」という質問に「作家になっています」
「作家にならなければ、何になっていましたか」という質問に「作家志望の女の子で、作家志望の女の人になって、作家志望のお婆さんになっていたと思います」
と答えていたとのこと。
こういう発言を目にする度に、『毎日新聞』1978年1月22日朝刊に掲載された新井素子さんの言葉とのギャップが感じられてならない。女の子(女子高生)の夢→お嫁さん、男の夢→SF作家、という図式には記者の予断が入り込んでいるのではなかろうかと疑いたくなる。

2) 『笑っていいとも増刊号』に出演したのがいつだったかは未だに不明である。新刊『あなたにここにいて欲しい』のプロモーションのためらしいので、発行日の前後3ヶ月ほどを捜してみたのだが、そもそも番組欄にゲストの名前が記載されていないので判りゃしない。捜索は難航中。

ラジオ

1) 『松本伊代のチャレンジ名作ライブラリー』(文化放送)……1983年5月24日(火)22:00〜
吉田照美のてるてるワイド」枠内で放送されていた番組。当時アイドルだった松本伊代がこの日は「星へ行く船」を朗読したらしい。

チャレンジ名作ライブラリー
文化 夜10:00 現在二十二歳のSF作家新井素子さんが十九歳のときに書いた作品「星へ行く船」を紹介する。語り手・松本伊代

この番組では同年1月頃に「グリーン・レクイエム」も取り上げられたと会報にはあったが、その頃の番組欄では上記のような内容紹介もなく、放送日は判らなかった。

2) 『こんばんわ、神津カンナです』(文化放送)……1983年5月10日(火)・11日(水)
これも「吉田照美のてるてるワイド」枠内の番組だが放送時間は不明である。新井素子さんがゲスト出演したらしい。
ラジオ欄には番組名の記載はなく、5月10日の朝刊と夕刊には「神津カンナと新井素子」、5月11日の朝刊と夕刊には「新井素子」とだけ書いてあった。火・水曜日はゲストを迎える日のようで、新井素子さん以外の時もやはり「神津カンナと××××」のようになっている。他の曜日も番組名でなく「神津カンナ」としか書いてない。

3) 『FMホットライン』(NHK-FM)……1983年7月17日(日)22:00〜
DJは渋谷陽一。ラジオ欄にはタイトルの下に出演者名あり。「新井素子 野村克也」と書いてあった。10分ほどゲスト出演したらしい。

4) 『サウンドストリート』(NHK-FM)……1984年6月5日(火)10:00〜10:45
DJは坂本龍一。ラジオ欄にはタイトルの下に出演者名あり。「坂本竜一 糸井重里 中沢新一 原田知世」と書いてあった。新井素子さんの名前はないが、3分ほど出演したらしい。
この日はNHK教育テレビで放送されていた「YOU」という若者向け番組との合同企画で、ゲストも「サウンドストリート」と「YOU」を掛け持ちで出演していたらしい。紹介記事にはこのように書いてある。

サウンドストリート
NHK 夜10・00 九日、放送される教育テレビの「YOU」とドッキング、各界気鋭のゲストを迎えてこれからのメディアを通してのコミュニケーションをめぐってトークを繰り広げる。DJ・坂本竜一。「YOU」「サウンドストリート」のそれぞれが独自に番組を進行させながら交流を図る。

「坂本竜一」となっているのは原文のまま。他のゲストと同様に新井素子さんも「YOU」の方にも出演していた。

ラジオ番外

新井素子さんとは関係ないかも知れないが、1983年5月23日(月)・27日(金)に放送された『青春キャンパス』(文化放送/23:00〜)でSF特集が組まれていたようだ。紹介記事にはこのように書いてある。

青春キャンパス
文化 夜11:00 きょうと二十七日の二回にわたり、SF作家石川喬司さんをゲストに迎え、SFについて研究。一回目は、なぜSF界には女性作家が多いのかをテーマにおくる。

「女性作家」がテーマなら新井素子さんの話題も出たのではなかろうか。1983年と言えば『カレンダー・ガール』や『二分割幽霊綺譚』が発売されて人気が沸騰していた頃である。
若者向けラジオ番組でSFの特集が組まれているというのは今から考えると驚きだ。いい時代だった。