『戦国自衛隊 関ヶ原の戦い』第1部「さらば友よ」を見た。
「ともよ」を変換すると最初に出るのは「知世」だ。それはいいとして。
日テレの「DRAMA COMPLEX」という枠で放送されたドラマである。事前の予備知識もなくあまり期待していなかったんだけど、けっこう面白かった。半村良の原作とも角川映画作品とも全く違う設定で*1、現代の自衛隊二個小隊がいきなり関ヶ原の合戦が目前に迫った慶長5年(1600年)の琵琶湖畔へとタイムスリップしてしまうのである。
次から次へとめまぐるしく場面が移り変わるんで見ていてとてもせわしないのだが、その分設定上の細かい粗とか気にする暇もなくて却ってよかったと思う。小早川秀秋という微妙な立場の武将を自衛隊員たちと特別な関係に置くことで話も盛り上がった。
戦国武者を虫けらのように蹴散らす近代兵器群とそれにも負けずに肉弾戦を挑む戦国武者たちの姿が圧巻である。自衛隊員たちは自らの置かれた立場を受け入れる暇もなく、戦闘に巻き込まれて死んでゆく。なぜこんなことになってしまったのか。根拠を問うことすらここでは無意味である。この圧倒的な理不尽さ。
「歴史は俺たちに何をさせようとしているのか……」
映画で千葉真一が呟いた台詞がラストで効果的に使われていてニヤッとした。反町隆史演ずる伊庭小隊長のこの台詞は、多くの部下を失った後だけにずしんと重く響く。
来週放送の第二部「愛する者のために」では、いよいよ異形の関ヶ原の戦いが描かれると思われる。歴史変革派と非関与派に別れた自衛隊員たちを歴史の渦はどのように飲み込んでゆくのか。楽しみにしようと思う。