ブレーキの壊れたダンプカー。

仕事からの帰りがけの話。同僚の女性に友人に本をプレゼントしたいのだが泣ける奴で何かいいものはないか、と聞かれて間髪入れずに店頭にあった有川浩の『空の中』を薦めたらSFは駄目だし本を読まない人なのでそんなに厚いのも駄目だと言われた。ああまた周りの状況も考えずに突っ走ってしまったと居心地の悪い思いをしながら反省したものである。しかし他に何か泣ける本を思い出そうとしてもすぐに出てこないのが困ったもので、俺は感情の沸点が低い人間なので様々な本で泣いてきたのだが、今店頭に並んでいる本で泣ける本というのに殆ど心当たりがないのである。本屋で働いているのにこの体たらく。勉強不足に思わず恥じ入ったりする今日この頃。