ドルトムントの惨劇。
神の奇跡を待ちわびる民衆の前に降臨したのは死神であった。彼らは不用意に彼らに近づいた選ばれし使徒たちを叩きのめし、情け容赦なく屠り去った。救済を信じて群れ集っていた信心深い者たちは恐れおののき、その失意と絶望の悲鳴は、はるか海を越えた大陸までをも響動もした。偉大な先導者たる7人目の男は、泣き崩れたまましばし起き上がることができず、その姿によってさらに多くの者に事態の取り返しのつかないことを悟らせることとなった。
この有り様を見ていた神はこのように言った。
まずプロフェッショナリズム。自分の欠点を、それも日常のレベルで知らないといけない。日本の選手は外国のリーグでたくさん使われているわけではないが、私は彼らを信頼しているから使っていた。しかし選手には(試合の)リズムが必要。そこは改善しないといけない。外国のクラブだけでなく、Jリーグでも自分のいるクラブでずっとプレーしないといけない。もっと大きな大会に出ることも必要だ。肉体的に強くならないといけない。
忘れまい。この2006年6月22日の惨劇を。我々の非力さを。彼らの強大さを。ここから再び、約束の土地を目指す闘いの日々が始まる。