小松左京『日本沈没』。

そう言えば大槻ケンヂが映画の『日本沈没』で渡老人がお付きのねーちゃんに「おっぱい見せてくれ〜!」と迫るシーンがあった筈だが見返してみたらなかったと不思議がっていたことを思い出した。それは原作小説の方ですがな。そこまで露骨な言い方はしておらずただ「見せてくれるか?」つって裸を拝ませてもらったというシーンなのだが。どうやら大槻は原作と映画を混同していたようだ。
と言う訳で再読してみたのである。面白かった。壮大な絵空事を圧倒的なリアリティと異様なまでの緊迫感をもって描き切った力業は全く色褪せていない。時代背景は1970年代初頭のものなので現代の目で読むと冷戦構造とか社会描写に違和感が多々あるのだろうがその辺はこちら側で織り込み済みなので可である。
続いて谷甲州との合作となった『第二部』を読む。楽しみである。