実相寺監督、逝く。

mixiで偶然『百億の昼と千億の夜』のコミュニティを見かけたので、うれしくなって早速登録した。トピックを読みながら、そう言えば昔『S-Fマガジン』に実相寺昭雄監督、原田知世主演で映画化して欲しい、なんてエッセイが掲載されていたことがあったよなあなどと懐かしく思い出したりしていた。 それだったら本気で見たい、と思ったものだ。
監督の訃報に接したのはその直後、asahi.comRSSフィードを読んでいた時である。思わず悲鳴を上げた。愕然。本当か。まさか。
それから数時間が経っても頭の一部分ははなんだか呆然としたままだ。映画監督としてよりも、円谷プロの特撮シリーズの演出家として一際思い入れの強い人だったのである。『ウルトラマン』の「故郷は地球」、ウルトラセブンの「第四惑星の悪夢」、『怪奇大作戦』の「京都買います」などの作品が強く記憶に刻まれている。
竹取物語』を撮らないまま、月の船に乗っていってしまわれたんだな。監督の好きだった柿本人麻呂の歌が切ない今日である。
そらの海に 雲の浪立ち 月の船
星の林に漕ぎ返る見ゆ