物故者二名。

青島幸男、というと俺にとっては政治家やタレントというより植木等クレージーキャッツの楽曲の作詞者という印象が強い。何と言っても有名なのは「スーダラ節*1」だろうが、個人的には「ホンダラ行進曲」が大好きなのである。辛い目にあった時に「♪ひとつ山こしゃホンダラダホイホイ」と心の中で歌って自分を励まし堪え忍んだことが幾たびあっただろう。心の歌を残してくれたことに感謝を捧げたい。合掌。
岸田今日子ムーミンの声を当てていた、と知ったのはずいぶん大きくなってからのことで、それまでは気味の悪いおばさんだと思っていた。衝撃的だったのは映画『この子の七つのお祝いに』での母親役で、妄執に取り憑かれて自分の娘を殺人者に仕立てあげるべく教育を施す凄絶な演技には鳥肌が立った。『とんねるずのみなさんのおかげです』で保毛田保毛男の姉役で出演していたのも印象深い。合掌。

*1:植木等の父上(浄土真宗系の寺の住職)がこの歌を初めて聞いた時、ふざけた歌だと怒ったが、それが大ヒットした後にはコロっと態度を変えて「わかっちゃいるけどやめられない」とは親鸞聖人の教えにも通ずるものがある、青島くんはいい詩を書いた、と言ったとか。