自選作品集『窓のあちら側』の詳細判明。

あかいくつさんの日記で詳細が発表されたことを知り、早速出版芸術社のサイトで確認する。発売は2月20日。価格は1575円(税込)。注目の収録作は下記の通り*1

  1. グリーン・レクイエム
  2. ネプチューン
  3. 雨の降る星 遠い夢
  4. 季節のお話(3編)
  5. 眠い、ねむうい由紀子
  6. 影絵の街にて
  7. 大きなくすの木の下で

単行本未収録作は「眠い、ねむうい由紀子」「影絵の街にて」「大きなくすのきの下で」の3編。「眠い、〜」「影絵の〜」が収録されたのは驚きである。というのは『まるまる新井素子』で新井素子さんはこのように仰っていたからだ。P.96-97より。

眠い、ねむうい由起子(ママ)も陽の目を見る可能性は、ないはずです。ひょっとすっとあるかもしんないけど、まあないでしょう。ぎりぎり。「センチメンタル・ジャーニー」ほど露骨に嫌いでもないが、しかしあんまり好きでない。

影絵の街にても、たぶん本にはならないと思います。たぶんね。

気が変わってくれて本当によかったと思う。
初期未収録短篇では「センチメンタル・ジャーニイ」が収録されていないのが気になるが、『まるまる新井素子』での発言を読むとかなり嫌っていらっしゃるようなので仕方がないのかも。(参考:新井素子研究会「新井素子・単行本未収録作品」
もう一篇の「大きなくすのきの下で」はS-Fマガジン1995年11月臨時増刊号『The S-F Writers』にて発表されたホラー風の短篇である。好き嫌いは別れそうな気もするが、未読の人はとりあえず御期待あれ。

*1:全部で9編だが「季節のお話」3編を一つと数えれば7編となり、『ダ・ヴィンチ』もbk1もどちらも間違ってはいなかった、という結末。