日本標準版『グリーン・レクイエム』到着。

ようやく入手。うーむ。漢字やアルファベットに全てふりがなが振ってあるのがさすが小学生向けである。イラストの嶋村信彦が現代風になっているのにおお〜と感嘆したりして。横長のセル縁眼鏡にナチュラルな髪型、左手には携帯灰皿ってのが時代である。新しいあとがきも付いているのでファンは要チェック。
しかしあれなんですかね。最近の小学生は例えば、

信彦さんは、あたしのあごに手をかけて、こころもち上を向かせる。あたしは背のびして、彼の首を抱く、彼が呼吸しているのが、はっきり、判った。
「いつまでもお前を狩られる立場になんか」
しておかない、という言葉が、とぎれた。

なんて処を平然と読めるものなんでしょうか。俺が小学生の頃だったら意味すら判んなかったんじゃないかという気もするし、こういうことが書いてある本を読んでいることが周りに知れたら絶対に冷やかされまくったと思うし。それは田舎の保守的な環境のせいなのか。それが堂々と小学校高学年向けとして出版されてしまうというのが個人的に何だか凄いことだと感じてしまう。はぁ、恐るべしだな最近の小学生は。
今、例の星新一の評伝を読んでいる最中なので、その後に読み返してみようと思う。