『S-Fマガジン』2007年9月号。
新井素子さんの情報が二つ掲載されていたので抜き出してみる。
(1)日本SF作家クラブの40周年を記念して発行された『日本SF作家クラブ四十年史』の中に、新井素子さんが参加した座談会「第三世代は語る」が掲載されているらしい(P.120)。
そして中ほどに収録された、「世代別座談会」と銘打たれた二つ――井口健二、鏡明、森下一仁、山田正紀各氏による「スター・ウォーズの頃」と、新井素子、神林長平、小谷真理、巽孝之、谷甲州、野阿梓各氏による「第三世代は語る」は、それぞれの世代別に作家クラブへの思いや思い出を語ったもの。前者で語られる「国際SFシンポジウム」(一九七〇年八月二十九日〜九月三日)の内幕や、後者で語られる「第三世代」デビュー当時のSF界の状況などが興味深い。
この本はクラブ員のみに限定発売されたもので一般読者は入手できないとのこと。なんともったいない。他にも面白そうな記事が目白押しなのに読むことができないとは! せめて座談会の処だけでも読みたいのだが何とかならないものだろうか。
(2)8月30日から9月3日にかけて横浜で行われるワールドコン2007日本大会で二つのパネルに新井素子さんが参加されるらしい(P.218)。ワールドコンのサイトから内容を転載する。
http://www.nippon2007.org/jpn/participant/participant_program_contents.shtml
「未来の女性たち 一部 未来の女たち」
ジャンルSFのなかの女性性について女性自身が語り合う場を演出する。作品内部の女の話、作家自身の話でもなんでもオッケー。女性作家同士の親交を深めたい。
司会:小谷真理
出演者:新井素子 大原まり子 大串尚代 久美沙織 キャンダス・ドーシイ エイミー・トムスン メアリ・ナイトン 若木未生
「星新一とは何者だったのか」
星新一は日本SF最大のスターであり、日本にショートショートを根付かせた作家です。その星新一とはどのような人物だったのか。また作家として何をなしとげようとしていたのか。
星新一の愛弟子である新井素子と、膨大な資料と多数の関係者へのインタビューをもとに評伝『星新一一〇〇一話をつくった人』を書いた最相葉月が、星新一について縦横に語り合います。
誰も知らなかった星新一の素顔が見えてくる。
出演者:新井素子+最相葉月(司会:森下一仁)
どちらも非常に興味深いが俺はワールドコンには参加しないのだった。参加された方のレポートを期待したい処。
上記二つ、人様の力を頼るより他にどうしようもないのだった。
他に「SFセミナー2007」のレポートで、先月の大森望のエッセイでも紹介されていた「奇想天外の時代」の箇所に新井素子さんの名前が登場している(P.97)。
(略)第二期で語り草となっているのが、新井素子、山本弘、谷甲州、牧野修などを送り出した「奇想天外新人賞」。「ハヤカワ・SFコンテスト」が中断していた時期ということもあり、SF界あげての協力を得た賞となりシタヨミを伊藤典夫、矢野徹の両氏がしていたという、驚きの事実も語られました。