『CREA』9月号の有川浩インタビュー。

CREA』9月号で新井素子さんの『星へ行く船』が紹介されている、というtwitterのツイートを読んだので、それは確認せねばなるまいと昼休みに読んでみたらば、「大人のための読書入門」という特集の中に有川浩インタビューが掲載されていて無上の喜び。
記事のタイトルは「今一番アツい作家は、何を読んできたのか 有川浩をつくった小説&有川浩がつくった小説」。そのインタビュー中に新井素子さんの名前が出て来て、関連書籍として『星へ行く船』が紹介されていたのだった。有川浩は自身の読書体験を語る際にはいつも新井素子さんの名前を出してくれるので、両者のファンである俺としてはうれしい限りである。
P.58の談話。

有川さんは小学6年生で新井素子の小説と出会い、作家を志した。
「等身大の、共感を寄せられるキャラクターたちが大好きでした。私もこんな物語が書きたい、”素ちゃん”みたいに小説を仕事にしたい! と思ったんです。」
高校1年の時に、新人賞への投稿を開始する。
「描いていたのはSFっぽいものや、ファンタジーっぽいもの。新井素子さん、笹本祐一さん、火浦功さんといった、当時読んでいた小説家の影響が強かったですね」

P.57には「有川浩をつくった小説」を写真と紹介文と有川のコメント付きで掲載。上記の作家の作品として、『星へ行く船』『妖精作戦』『宇宙カジノ略奪作戦 高飛びレイク1』(懐かしい!)が紹介されている。有川は自著のあとがきやインタビューでも『星へ行く船』に触れていたが*1、ここではこんなコメントが。

19歳のあゆみは、地球を捨て憧れの宇宙へ。火星の事務所で一緒に働く太一郎さんが気になって……。「SF的な事件や主人公の成長物語がメイン。その隅っこで恋愛が描かれる、さじ加減が絶妙」

有川ファンとしてはそのコメントでまんま『図書館戦争』シリーズを思い起こしたり。
これとは別に、「耽溺ブックガイド」のP.179、「ブックコンシェルジュが指南 テーマ別オススメ本ベスト3」コーナーのテーマは「背筋が凍る怖い本」。CREA編集部のR.T.という人が新井素子さんの『おしまいの日』を2位挙げていた。

平凡な主婦の話だから妙にリアル。夫を愛しすぎるが故、ゆっくりと心が壊れていく主人公。気が付くと狂気に引き込まれていきます。

CREA (クレア) 2011年 09月号 [雑誌]

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