2013年5月の読書メーター(まとめ)

読んだ本の数:26冊
読んだページ数:5712ページ
http://book.akahoshitakuya.com/u/153604/matome?invite_id=153604

ペリー

米国側から見た鎖国日本との条約締結てどんな感じだったんだろう、という興味から読んでみた。ペリーさんて日本史の教科書にちょっとしか出てこないからどんな人か知らないし。この小説では自分のエゴを大儀のためと称して押し通そうとするなかなかやっかいな軍人として描かれる。コンプレックスから名誉欲に駆られ、半ば独断で日本と外交関係を結ぼうと突き進む姿に、どこかの国の歴史にも頻繁に登場する「軍部の独走」という文字が何度も頭をよぎったのだった。結果が当事者に利益をもたらすか不利益となるかで後の評価は180度違ってくる罠。まあでも権威付けのために交渉の場に姿を現さず隣の部屋のドアに耳を押し当てて成り行きを必死で掴もうとする姿には笑った。非常に人間くさく描かれている。世界情勢とか米国の事情などから当時の日本の置かれた状況が判るのはよかった。話を理解するためには日本史の知識はあった方がいいかも。『ペリー艦隊日本遠征記』が読みたくなった。
「なんとなれば」がこんなに出てくる小説は新井素子さん以外で初めてだ。
読了日:5月30日 著者:佐藤賢一

ペリー

ペリー

機動戦士ガンダム サンダーボルト(2)

苛酷だ。何の意味もなく次々に人が死んでいく。MSVのFAガンダムが出てきたのはちょっと嬉しかった。
読了日:5月30日 著者:太田垣康男

竜宮ホテル

三笠書房f-Clan文庫版は既にレーベルが廃刊になっていたので焦って探してなんとか入手した。徳間文庫から再刊され、更に続編の刊行も決まっているようでうれしい。こちらは加筆・修正し、書き下ろしの短編も収録されている。
月村さんの素直じゃない処はけっこう微笑ましいと思う。
読了日:5月26日 著者:村山早紀

竜宮ホテル (徳間文庫)

竜宮ホテル (徳間文庫)

鬼灯の冷徹(9)

座敷童子ちゃんたちが不気味可愛い。
読了日:5月24日 著者:江口夏実

鬼灯の冷徹(9) (モーニング KC)

鬼灯の冷徹(9) (モーニング KC)

勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。(6)

のたうちまわりながら読んだ。思い当たること多すぎて死にそう。みんなもっと家電業界の厳しさを知ればいいと思います。ラウルえらいよ。アイリじゃないけど、見直したわラウル・チェイサー、て感じ。理解のある上司といい仲間に囲まれて幸せ者だなラウルは。この巻ではラウルの迷いと屈託が今まで以上に表に出ているので、読みながらこっちももやもやしたりするんだけれども、吹っ切れて自分が今何をやればいいかに思い至ったラウルの姿を見て、そうかあよかったなあと素直に思えた。もうね、過去の自分が合わせ鏡のように浮かんでくる訳です。俺はラウルの何十分の一もましな人間ではないけれども、《光》の方向は向いていきたいな、とか改めて思ったりした。この年で。恥ずい。
電器屋に勤める前は買い物した時にこいつらどんだけ暴利を貪ってやがるんだろうとか思っていたものだが、いざ販売する側に回ったら特にPC売り場ではこんなに儲からないものをなんで私は必死になって売らないといけないんだろうとか思っていた。同僚は粗利が下がるからって売りたがらなかったもんな。店の資料を見た《リミテッド解放戦線》のリーダーが思わず店側の人質に同情したのには笑いつつ泣いた。同情するなら買ってくれ。お願い。リミテッドの話はこの先の伏線になったりするんだろうか。この世界にとってかなり重要な問題なんでは。持てる者と持たざる者の相剋はどの世界でも深刻だ。
という訳で、『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』相変わらず面白いです。みんな読めばいいじゃないかな。
読了日:5月24日 著者:左京潤

星界の戦旗V: 宿命の調べ

これにて第一部完。いい処で終わりやがる。ぐるる。第二部は歴史と向かい合う、とのことだがいつ始まるのかは例によって神のみぞ知ることであるに違いない。
読了日:5月24日 著者:森岡浩之

星界の戦旗V: 宿命の調べ (ハヤカワ文庫JA)

星界の戦旗V: 宿命の調べ (ハヤカワ文庫JA)

009 RE:CYBORG(2)

009と再会した003がいきなり服を脱いじゃうのに面食らったが「完全なサイボーグ」である009に生殖機能は残っているんだろうかとか思わず訝しんでしまった訳です。それともサイボーグならではのあれやこれやがって本当に下衆でごめんなさい。
読了日:5月24日 著者:石ノ森章太郎,神山健治,麻生我等

サイボーグ009完結編 conclusion GOD'S WAR(2)

読了日:5月24日 著者:シュガー佐藤,早瀬マサト,石森プロ,石ノ森章太郎,小野寺丈

茶柱倶楽部(4)

川根出身の天然お茶娘が日本全国西東、お茶で人と人の心を繋げます。美味しいお茶とその入れ方がお話の鍵となっております。ぜひお試しあれ。
大浦慶の名前は初めて知った。幕末の長崎で日本茶を輸出し(当時は御法度だった)ひと財産を築いた女商人だと。志士を支援したり坂本龍馬に戦艦を贈ったりしたらしい。作者さんのブログで『天翔ける女』(白石一郎/文春文庫)という小説が紹介されていた。
http://blog.livedoor.jp/urouroyurayura/archives/1911491.html
読了日:5月24日 著者:青木幸子

茶柱倶楽部 4 (芳文社コミックス)

茶柱倶楽部 4 (芳文社コミックス)

イシュタルの娘〜小野於通伝〜(7)

読了日:5月13日 著者:大和和紀

ひとりぼっちの地球侵略(3)

読了日:5月13日 著者:小川麻衣子

妖怪学の祖 井上圓了

哲学館(現東洋大学)の開設者である井上円了の評伝。最近妖怪博士として脚光を浴びている井上円了の、哲学者、妖怪学者、宗教改革者としての事績を詳らかにする。彼を中心に語られる明治維新後の国内思想状況がすこぶる面白い。
著者が「妖怪学」における井上円了の論敵にシンパシーを感じているのも面白いよな。てか相変わらず「妖怪」は現代社会を跳梁跋扈しているけれども、では妖怪撲滅に注力すればそれにまつわる諸問題は解決するのかって言うと難しいかもねーと答えざるを得ないくらいには時代が異なるという感じ。
『もういちど読む山川日本近代史』には井上円了の名前もちらっとだけ登場していて、確か、国粋主義の立場から仏教界の改革に取り組んだ、とか書かれていたような気がする。円了先生、近頃は教科書にも登場しているらしい。俺の在学中、周囲は「妖怪博士」じゃなくて「妖怪ハンター」と陰で呼んでいたような記憶が。
ちなみに河口慧海と能海寛は哲学館の卒業生で、P.174にはチベット脱出後の慧海とカルカッタで再会した円了が一緒に写った写真が掲載されている。なかなかすごい写真だ。能海寛は夢枕獏のキマイラ最新刊に重要な役回りで登場している。
読了日:5月13日 著者:菊地章太

妖怪学の祖 井上圓了 (角川選書)

妖怪学の祖 井上圓了 (角川選書)

星界の紋章(1)

森岡浩之の原作を、同著者の『機械どもの荒野(メタルダム)』でイラストを担当した米村孝一郎がコミカライズ。これよくできてる。面白い。最初の数ページの主人公が高橋葉介チックだと思いました。(『機械どもの荒野』てハヤカワ文庫から再刊されていたのか。知らなかった。こっちもイラストは米村孝一郎か?)
読了日:5月10日 著者:森岡浩之,米村孝一郎

ライトノベルは好きですか? ようこそ! ラノベ研究会

ラノベで卒論を書こうとする男子大学生が主人公の、ライトノベルを研究するラノベ。俺はラノベのことをよく知らないし、おそらく新井素子さんの名前も出て来るんだろうと思って興味を惹かれて読んでみた。ラノベのことが判ったか、というと門外漢にはとっては正直う〜んという感じだが、考える材料はいろいろ出てくるのでなかなか面白かった。売れ行きがよければ続編も出るかも、とのことなので、ラノベに興味のある人は読んでみてはいかが?
読了日:5月8日 著者:大橋崇行

グリーン・レクイエム緑幻想

みどりの日から読み返した。途中はもうそれこそ他者の無限肯定とか人類とか環境とかSFとかものすごく色んなことを考える訳ですけれども、最後の明日香の独白で全てを忘れて泣くね。ただ、泣く。東京創元社さん、この二作を一冊にまとめてくれてありがとう。
ワープロ全面導入について書いてたのはこれのあとがきだったことを忘れていた。『緑幻想』(1990年刊)から全部ワープロで書くようになったとのこと。それまでは最初の100枚くらいまで鉛筆で書き、のってきたらワープロに切り替え、という執筆スタイルだった。
読了日:5月7日 著者:新井素子

グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫)

グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫)

クロス・マネジ(2)

相変わらずいい。ジャンプの順位は後ろの方だけど面白いのでなんとか生きながらえますように。表紙がホラーものっぽいというか「脳噛探偵ネウロ」みたいでさわやかな内容に似合わない感じで、ちょっともったいないように思う。
読了日:5月4日 著者:KAITO

クロス・マネジ 2 (ジャンプコミックス)

クロス・マネジ 2 (ジャンプコミックス)

バビル2世 ザ・リターナー(7)

読了日:5月4日 著者:横山光輝, 野口賢

ZUCCA×ZUCA(5)

最近一番はまってる漫画。この漫画のせいで「宝塚」という単語に敏感に反応するようになってしまった。「この衝動はまるで恋だね」とか言ってる場合じゃなくて生きるということの根元的欲求だという気がしてきましたよ。
読了日:5月4日 著者:はるな檸檬

ZUCCA×ZUCA(5) (KCデラックス モーニング)

ZUCCA×ZUCA(5) (KCデラックス モーニング)

GIANT KILLING(27)

読了日:5月4日 著者:ツジトモ

GIANT KILLING(27) (モーニング KC)

GIANT KILLING(27) (モーニング KC)

アシさん(1)

最初から読み返すと「え、こんな話だったっけ?」と違和感が。ギャグなしの真面目なアシスタント女子漫画で始まってるんだけど*1途中からお笑い要素が増えてきて楽しい上に漫画業界の内情も垣間見えてニヤニヤしっぱなし。続きも期待大。

読了日:5月4日 著者:タアモ

アシさん 1 (フラワーコミックス)

アシさん 1 (フラワーコミックス)

風のダンデライオン 銀河のワールドカップ ガールズ

読了日:5月4日 著者:川端裕人

銀河のワールドカップ

読了日:5月4日 著者:川端裕人

銀河のワールドカップ

銀河のワールドカップ

川の名前

読了日:5月4日 著者:川端裕人

川の名前 (ハヤカワ文庫JA)

川の名前 (ハヤカワ文庫JA)

*1:リングにかけろ』でギリシア十二神戦の後に最初から読み返したら「そう言えばこれボクシング漫画だった」と遙かな記憶が蘇ったような感じ。