2014年12月の読書記録

読んだ本の数:12冊

ルパン三世 (3) (双葉文庫)

少年期の話に祖父アルセーヌ・ルパン、父ルパン二世が登場。五右エ門が仲間に。「あるヤングマンの場合」がよかった。
読了日:12月30日 著者:モンキー・パンチ

ルパン三世 (3) (双葉文庫―名作シリーズ)

ルパン三世 (3) (双葉文庫―名作シリーズ)

ルパン三世 (2) (双葉文庫)

「ルパンに関する12章」てテレビマガジンに載ってたルパン三世の漫画で同じネタを読んだ覚えがある。成井紀郎が描いていたと記憶していたが描いていたのではなく構成担当だったらしい。絵は誰が描いてたんだろう。
峰不二子は同じ顔同じ名前の別人物として何回も登場する。何か意味があるんだろうか。
読了日:12月25日 著者:モンキー・パンチ

ルパン三世 (2) (双葉文庫―名作シリーズ)

ルパン三世 (2) (双葉文庫―名作シリーズ)

ポム・プリゾニエール La Pomme Prisonniere (楽園コミックス)

鶴田謙二の漫画は買うのです。徹頭徹尾裸女だけどエロかったりエロくなかったりバカバカしかったり自然体だったり自堕落だったりで楽しいです。今店頭に並んでいるものには帯が付いているのでamazonの表紙画像はネタバレだなと思います。
読了日:12月24日 著者:鶴田謙二

バビル2世ザ・リターナー (11) (ヤングチャンピオンコミックス)

バビル2世てよりなんかもうすっかりマーズて感じなんですけどあの状況を浩一くんはなんとかできるんでしょうか。相変わらず開いた口が塞がらない(褒め言葉)。
読了日:12月19日 著者:横山光輝

REAL (14) (ヤングジャンプコミックス)

つながってる。いろんなものがつながってる。15巻は2016年春。
読了日:12月19日 著者:井上雄彦

REAL 14 (ヤングジャンプコミックス)

REAL 14 (ヤングジャンプコミックス)

ライトノベルから見た少女/少年小説史 現代日本の物語文化を見直すために

ライトノベルから見た少女/少年小説史』というより『少女/少年小説史から見たライトノベル』という感じ。結論が先にあるようなのでライトノベルについて考察する第1章の議論の道筋は腑に落ちない点が多い。ラノベの起源論争は小説の歴史を知らないため起こったと他者の議論を批判する割に読者側で「ライトノベル」という言葉が開発されるに至った理由とその歴史についての考察は全く行われていないこととか。もっとも以前twitter上で著者の方と別の著書についてほんの少しだけお話した処ではそうした受容側の言い分は研究対象ではないようである。研究室から見た歴史と市井の読者の感覚の間に横たわる溝は深く穿たれたままずっと平行線を描いて行くのでは。
新井素子ファンからの不満。「コバルト作家による一般文芸への越境」の一例として新井素子さんの名前が挙がっているけれどもこれは誤った認識で、そもそも新井素子さんは一般文芸(SF)出身であって、「越境」という言葉を使うなら反対にコバルトへと「越境」してきた人である。そもそもコバルトでデビューした作家の呼称である「コバルト作家」ではないし、コバルト文庫作品と平行して文芸単行本も発表し続けていた。当時の新井素子という作家にはジャンルや出版形態の境などは存在しなかったし、「越境」という言葉が使われること自体がふさわしくないと言える。先日行われたトークショーでは読者からライトノベルと一般小説の違いを訊かれ、それはなくてあくまで売る側の都合ですとお答えになられたらしい。その認識が現状を正しく反映しているかどうかは別の議論だが、昔からカテゴリにとらわれない創作姿勢の元に小説を執筆なさっているとすれば、コバルト文庫から小説を出版していたからと言って「少女小説」というカテゴリに安易に分類するのも再考の余地があるのではないかと思ったりもする。この本で分類された「少女小説」の特徴から新井素子さんの小説はずいぶん外れているのだが、それにも関わらず「少女小説」カテゴリで名前を登場させているのも納得が行かない点ではある。
第2章」は興味深かった。こういうののもっと深い内容を期待していた。たまにこういう本を読むと内容に賛同できない点が多々あるにしても色んなヒントをもらったり問題点が整理されたりぼんやり考えていたことの輪郭がはっきり浮かび上がってきたりするから面白い。
読了日:12月18日 著者:大橋崇行

たいようのいえ(12) (KCデザート)

最初から最後まで泣く。番外編まで泣く。空海というネーミングの理由てこの巻まで出てこなかったっけ。うー思い出せない。
読了日:12月12日 著者:タアモ

たいようのいえ(12) (KC デザート)

たいようのいえ(12) (KC デザート)

新装版 栞と紙魚子 (2) (Nemuki+コミックス)

相変わらず不気味楽しい話がいっぱい。2巻は怪奇分多めでそこを更に自作パロディで攻めてくるのでたまらん。完全に反則だろと思いながら大笑いした。巻末の描き下ろし新作読み切りはよくこんなこと考えつくなあと驚かされた。
読了日:12月6日 著者:諸星大二郎

新装版 栞と紙魚子2 (Nemuki+コミックス)

新装版 栞と紙魚子2 (Nemuki+コミックス)

海月と私 (3) (アフタヌーンKC)

旦那さんの無駄な抵抗が可笑しい。この心理的障壁が撤廃される日は来るのかそれとも。いよいよ佳境?
4巻は来年夏頃発売予定とのこと。
読了日:12月6日 著者:麻生みこと

海月と私(3) (アフタヌーンKC)

海月と私(3) (アフタヌーンKC)

不動の魂 桜の15番 ラグビーと歩む

ラグビー日本代表ヤマハ発動機ジュビロに所属する五郎丸歩の自伝。ラグビーに関する本を読んだのは子供向けの入門書『すぐわかるラグビー ルールと試合』以来たぶん2冊目。俺はヤマ発ジュビロのファンで、ラグビーを見るのは好きなんだが競技に関する知識もあまりなく(大学の体育実技で1年間やった程度)日本ラグビー界の歴史や現状もあんまり知らない。で、W杯日本開催も決まったことだし勉強してみたいなと思っていた時にちょうどこの本が刊行されたので、渡りに船と読んでみた。そんな訳なので書いてあることが初めて知ることばかりで選手の競技生活や取り組み方、その内面など一つ一つが興味深く感心しながら読んだ。あの仕草やプレイにはこんな意味があったのかとか目から鱗が落ちることも度々だった。ヤマハ発動機の業績不振でラグビー部の活動縮小が発表された時のチームの様子や語られる心境が読んでいて辛い。チームの存続のために社内のラグビー部OBの方々も尽力したそうである。再び強化に力を入れることができるようになって本当によかった。
あと意外な名前として格闘家の高阪剛が登場したのに驚いた。ラグビー日本代表で行っているレスリングトレーニングのスポットコーチとして招かれたことがあったらしい。世界で戦うための心構えには五郎丸選手も感じるものがあったそうだ。これもまた興味深い。
ラグビーの魅力に改めて触れることができて五郎丸選手をもっと応援したくなった。いい本を読んだ。
読了日:12月4日 著者:五郎丸歩

不動の魂 桜の15番 ラグビーと歩む

不動の魂 桜の15番 ラグビーと歩む

K体掌説

「21世紀の稲垣足穂か、はたまた星新一か。ショートショートに驚異の新人現る。」
と帯にある。いやはやとんでもない新人が現れたものだ。収録された掌編はくすっとしたりぞくっとしたりなるほどと思ったり茫然としたりナンセンスだったりSFだったり多種多様だがその全部が面白い。
またこの本、手触りとか質感が気持ちいいもんだから久しぶりにカバーを掛けずに読んでしまった。重すぎず軽すぎないので片手で持って次々にページをめくるのもむやみに楽しい。内容も含めて読むことの快感に浸らせてくれる本であった。『幻想神空海』で語られていたテーマが素材のままシンプルに料理されていたりするのもニヤッとさせられた。
読了日:12月3日 著者:九星鳴

K体掌説

K体掌説

幻想神空海

夢枕獏が語り下ろす空海本。第一部では今何に興味があって空海をどういう人だと思っていてそれが創作とどう結びついているかが語られ、第二部では『ブッダの方舟』でも登場した真言宗般若院住職・宮崎信也という「プロ」相手に対談が行われ空海やそこから派生した多岐に渡る話題が語られた。改めて獏さんて仏教の知識偏ってるし理解の仕方も間違ってる部分あるよねと思ったけどむしろ断片的な知識からド太い物語を紡ぎ出してしまう作家の想像力と技量の凄まじさというものを見せつけられたと思った。学者じゃないし学術書じゃないんだから多少間違ったこと言ってたって話が面白ければ全然オッケーなのである。
第一部の自分語りはファンは面白く読める筈、てか面白く読んだ。第二部の対談は、自分の思い入れのある対象についてあーでもないこーでもないあれもあろうこれもあろうと同好の士と頭に浮かんだことを次から次へと語り倒すのって語ってる本人たちが一番楽しいのよなと微笑ましい。プロレスを見た帰りに一緒に行った友達と酒飲みながら「私のアントニオ猪木論」とか「私の新日本プロレス論」とか「私のUWF論」とかツバ飛ばしながらまくし立てていたあの頃を思い出した。
読了日:12月2日 著者:夢枕獏

幻想神空海

幻想神空海