長谷川武彦『感動創造−技術者として 経営者として−』読了。
ヤマハ発動機の元社長で現顧問を務める長谷川武彦の著書。内容は密度が濃いという訳ではないのですぐ読めるのだが、企業人として生きていく心構え等が自分の経験をふまえて熱く語られており、組織内の自分の立場に迷いがある人などはけっこう気持ちが吹っ切れるかもしれない。ヤマ発の企業風土に触れることもできて、なかなかおもしろかった。ここに書かれている製品の開発秘話などをもっとつっこんでノンフィクション化したら絶対に面白くなると思うんだけど、「プロジェクトX」で見たいものだ。
ちなみに長谷川氏がヤマハ発動機の社長に就任したのが1994年、ジュビロ磐田がJリーグに昇格したのも同年であった。「夢と感動」*1というジュビロ磐田のスローガンがヤマハ発動機の社風を受け継いだものであることを確認できたという意味でも読んでよかったと思う。*2
- 『感動創造−技術者として 経営者として−』,長谷川武彦,PHP研究所,ISBN:4569631401
*1:http://www.jubilo-iwata.co.jp/profile/club.html
*2:ジュビロ磐田の前身はヤマハ発動機サッカー部。現会社名は「(株)ヤマハフットボールクラブ」である。