オークションで落札したまま放ってあるもの。

週刊文春』1986年12月18日号。鴨下信一という評者が「「量」書の研究」という連載をしている。内容は現代小説の分析で、サンプルに新井素子さんの小説が使われている。この号はその第2回目である。おじさんが若者の読み物にすり寄ってあれこれいじって解釈しているという趣。この前号もオークションに出ているが、特別に読みたい訳でなし、価格もまだお高いのであえて落札しようとは思わない。
『バラエティ』1983年9月号。「ひでおと素子の愛の交換日記」第30回「練馬物語」が掲載されている。たまたま安かったから落札したが、”薬師丸ひろ子探偵物語」完全フォト・ストーリー”とか”原田知世ミュージカル「あしながおじさん」リハーサル・レポート”とか在りし日の角川帝国的読み物に満ち涙なしでは読めない記事ばかりで大変な拾い物なのだった。そういう個人的な趣味の部分はおいといて、『バラエティ』はせめて「愛の交換日記」掲載分だけでも揃えたいんだけれども、古本屋で見てみると一冊4000円とか6000円とかするのね。これはもう集めるのは金銭的に絶対に無理なのである。うちの物置で眠ってるんだけどいらない? なんて奇特な方はいないものだろうか。
オークションではないがamazonでGlen Knapeの”The Care and Feeding of Stuffed Animals”の古本を購入した。ご存知『ぬいぐるみさんとの暮らし方』の原著である。訳書に比べて版型が大きく、写真がふんだんに使われているため絵本のようである。新井素子ファン的にはコレクターズ・アイテムとしてお薦め。