第一回奇想天外SF新人賞選考座談会に関するメモ。
- 【「奇想天外」1978年2月号】http://motoken.na.coocan.jp/works/magazine/kiso/kiso7802.html
選考委員(星新一・小松左京・筒井康隆)の選評が最終選考作毎に何行掲載されているか数えてみた。新井素子の登場が事件だったとして、それを数量的に表すことができるかと思ったのである。下に記す。( )内が行数。
- 「ローレライの星」美作知男(70)――佳作
- 「ぼくの思い出がほんとうなら」藤原金象(35)――佳作
- 「汝、姦淫するなかれ」坂井たかし(42)
- 「カッチン」大和真也(23)――佳作
- 「電話のむこうから」加藤英幸(50)
- 「河童の手」海上真幸(44)
- 「スタンピード!」山本弘(36)――佳作
- 「名人戦」堀切正人(60)
- 「みっつのおとぎ話」楡達也(61)
- 「ウッディー・クインビー」秀栗夢(69)
- 「あたしの中の……」新井素子(136)――佳作
- 「いつか見た空」青木ケイ(38)
- 「遠雷」東海洋士(37)
- 「三月戦争」酔生夢氏(65)
「あたしの中の……」の選評に費やされた行数は群を抜いて多いことが判る。この号の編集後記には、活字にした部分は実際のやりとりの三分の一くらい、と記されているので、この数字が全てという訳ではない。それにしても一人だけ桁が違っているのは凄い。揉めたということが如実に判る数字である。それにしても、
ページ数の関係で、本号には最も議論の集中した2篇を掲載しました。
と書いてあるのに「カッチン」の選評は候補作中最小行数しか掲載されていないのは何故だろう。