知りたいこと。
中世イスラム世界の自然観。
夢枕獏の『シナン』上巻を読んでいたら、中世ヨーロッパ世界に起こった「地球が”丸い”」という「新しい」認識が、同時期の中世イスラム世界においても新しい知識とされている描写があって、え〜と思ったのである。
中世ヨーロッパ世界では、キリスト教の自然観が支配的で大地は平らで天がその周りを回っていたと考えられていたらしい。しかし、それ以前に古代ギリシアでは「大地が”丸い”」という認識は存在した。ギリシア・ローマの文化的遺産を引き継いだイスラム世界でもよく知られていた認識かと俺は思っていたのである。
調べてみると、中国では元代にイスラム世界から地球儀が伝わったという記録が残っているそうだ。それがより一般的な知識であったかどうかはまだよく判らない。気になって読書が滞っている。