大森望・三村美衣『ライトノベル★めった斬り!』。

読了。「ライトノベル」の紹介本。大森望の「本書の使用上の注意」にもあるように「小説愛好者から見たライトノベル」についての本で、SF畑を中心に活動を続ける二人による「ライトノベル」の歴史を語った対談とブックガイドが主な内容である。「ライトノベル」の主要読者層である若い人達が喜ぶような内容ではないのだろうが、あまり読んだことがないSFの人(30代後半以降)には馴染みやすい内容の本ではないかと思う。そういう人間である俺にとっては懐かしい話題や小ネタが頻出して楽しく読んだものである。
読んだ動機は例によって新井素子さんの名前が登場してくるからである。なので登場箇所をチェックしてみる。ちなみに著者の一人である大森望は新潮社勤務時代『新井素子のサイエンス・オデッセイ』の担当編集者だった。*1

*1:更に言うと谷山浩子の歌詩集『ねこの森には帰れない』の担当編集者でもあった。谷山浩子ファンだったので仕事なら会えるかなと思って企画した、とどこかに書いてあった。もう一人の著者、三村美衣も巻末の著者紹介を見るともしかすると谷山浩子ファンだったのかも知れない。彼女が主宰したSF同人誌のタイトルは「てんぷら☆さんらいず」と言うそうである。