伊岡瞬『いつか、虹の向こうへ』。

読了。図書館で借りた本。新井素子さんが連載エッセイ「読書の缶詰」で紹介していた小説である(id:akapon:20050720#p2)。第25回横溝正史ミステリ大賞の受賞作で、ハードボイルドをほとんど読んだことのない俺でもすらすらと読めるのはそれだけ作者が上手いのだろう。話の途中で出てくる絵本のシーンとラストシーンは胸に熱いものがこみ上げてきた。
新井素子さんは食事のシーンがきっかけで物語に感情移入したんだそうである。確かに餃子はうまそうだったなあと思う。エッセイでは帯の惹句のことにも触れられているのだが、残念ながらそれは未確認である。