新年度人事。

毎年のことだが年末から年明け早々は選手移籍の話題でかまびすしい。J2落ちが決定した東京ヴェルディ1969柏レイソルは主力級を軒並みJ1チームにかっさらわれるという草刈り場と化した。その様は、まるで生きたまま量産型たちについばまれるエヴァンゲリオン弐号機の如し。残酷な降格のテーゼである。いい話があれば選手の方は躊躇なく出て行くし、クラブも経営上の問題から敢えて引き留めないことが多いようだ。移籍市場は年を経るごとにドライになって行く。
さて、2006年シーズンに臨むジュビロ磐田も人事異動の季節である。現在判明している移籍・移動をまとめてみた。

  • コーチ陣
    • 今井雅隆(ヘッドコーチ)……サテライト監督就任
    • 石井知幸(サテライト監督)……トップチームのヘッドコーチ就任

意図がよく判らない交替である。
今井ヘッドコーチは山本監督が直々に連れてきた人材の筈だが、トップチームでは早々とお役御免となった。石井さんはアテネ五輪代表チームからジュビロ磐田に復帰した時に自らサテライト監督を志願したと聞く。この交替は既定路線なのか、それとも懲罰人事なのか。最終的に誰が決定を下したのかは気になる処。
次に選手を見てみる。

森下仁志選手はお疲れさんでした。ユースのちびっ子たちをよろしくお願いします。
川口信男選手はとうとう磐田を離れることに。故郷の新潟からはオファーはなかったそうで、新聞によれば移籍を希望する川口のために磐田側からFC東京に話を持ちかけて決まったんだそうだ。例えこのまま磐田にいてもずっとサブだろうし、年齢も年齢だし、環境を変えるのはいい選択なのかも知れない。FC東京にも右サイドには強力な対抗馬がいる訳でどう使われるかは判らないが、川口信男の存在感を見せつけるくらいの活躍を見せてほしい(ただし磐田戦以外でね)。2001-2002シーズンの後半途中での信男投入は、強い磐田の必殺の戦法であった。あれが見られなくなるのは寂しい。
ユース上がりの生え抜き、河村崇大選手はセレッソ大阪へレンタル移籍。この移籍には賛成だ。磐田の中での河村には中途半端にまとまってしまったという印象がつきまとっていた。体格もいいし、足だって遅くないし、本来もっとスケールの大きなサッカーができる選手なんではないかと思うのである。この移籍が本人にとって刺激となり、一回り大きくなって戻ってきてくれるといいんだが。
それにつけても気が揉めるのは今年の補強である。名波が週1回の限定出場で河村がいないとなれば、菊地の復帰については問答無用だった。クラブも本人も最初からそのつもりだったと思われる。しかしその他が西野の復帰と新人2人だけってことはいくらなんでも無いだろう。他チームが積極的に補強に動く中、戦力格差を若手の伸び白だけで埋められる訳がないと思う。
クラブはどう考えているのだろうか。むーん。続報があることを期待する。