広川太一郎氏逝去。

しゃれを交えた軽快なしゃべりから、渋い二枚目役までこなす声優として、映画やテレビで広く活動した広川 太一郎さん(ひろかわ・たいちろう、本名・しん次郎(しんは言べんに甚))さんが3日、がんのため東京都内の病院で死去したことが8日わかった。69歳だった。葬儀は近親者で終えた。

映画の吹き替えは「007」シリーズのロジャー・ムーアのほかにトニー・カーチスなど、またアニメでは「宇宙戦艦ヤマト」の古代守や「ムーミン」のスノーク役で知られた。他に英国発のコメディー「モンティ・パイソン」のシリーズなどでも吹き替えをした。

数々のCMやナレーションでも声を聞かせ、「しちゃったりなんかして〜」といった調子の、だじゃれやアドリブ調の語り口で人気を博した。

http://www.asahi.com/obituaries/update/0308/TKY200803080216.html

新聞の夕刊で知ってショックを受けた。時間が経つにつれ喪失感はいや増すばかりである。悲しいなあ。悲しいよ。
広川太一郎さんと言えば、まず思い出されるのは新井素子さんの『星へ行く船』シリーズに登場する山崎太一郎さんのことである。広川氏との関わりが『星へ行く船』のあとがきに書いてある。声のイメージがもろに広川太一郎さんで、名前も広川氏から拝借したもの。個人的には読む時に自然とその声が頭の中を駆け巡ったりするのである。広川氏は新井素子さん原作のラジオドラマに四度出演しているが、その内の2回がシリーズの「星へ行く船」と「通りすがりのレイディ」の山崎太一郎役なんである。一番最初の出演作「プシキャット翔んでも大冒険」(原作は「大きな壁の中と外」)は新井素子さんのリクエストで出演が決まったという経緯がある。新井素子さんも訃報に接し悲しんでおられるだろうか。
朝日新聞の記事にもある通り、『ムーミン』のスノーク役や『モンティ・パイソン』のエリック・アイドルが印象深い。他には何と言っても『Mr.BOO』のマイケル・ホイは最高に笑えたなあ。
心よりご冥福をお祈りいたします。合掌。