『現代思想2004年10月臨時増刊 総特集チェ・ゲバラ』。

やっと読み終わった。ゲバラという存在を過去に遡って検証する作業、現在の時点から読み直す作業、現在における表象としてのゲバラの分析などが行われており、彼についてあまり詳しくない俺のように人間にも(だからこそ、か)面白く読めた。
その死が自身の行動と思想を聖化したという面では民族の原罪を背負って十字架に掛けられたナザレのイエスゲバラの姿がダブって見える。またその背後にある思想を象徴するイコンと化した点でも。とするとコルダが撮影したあの写真を使った肖像は十字架だね。礼拝の道具という意味でも装身具という意味でも。そんなことを思った。