新井家の性教育。
2月26日の日記(id:akapon:20050226#p1)に書いた件。
新井素子さんがどこかで書いたか語ったかしておられたが、休日に母親に講談社に連れて行かれ、少女向けの性教育本のゲラチェックをさせられたのが自身が受けた性教育の思い出だそうだ。確か『ティーンのための性知識』の方だったような。どこに出てきたかメモした筈なのに見つからない。困った。
これの元記事をようやく思い出した。『ネリマ 大好き』のP.55で新井素子さんがこのように語っておられるのだった。
そういえば思いだした。娘に対する性教育ってひどかったんだ。小学校四年の時、母親が『ティーンのための性教育』って本の編集してたの。で、休日出勤の会社に連れてかれて、誰もいない机のところで母親がその本のゲラ刷りを読んで、読んだところからわたしに渡すわけ。それで、
「読んでわからないところがあったら手を挙げなさい」。
その場で一日かけて『ティーンのための性教育』を一冊読まされて……
この談話に関しては微妙な記憶違いがあることが判る。まずタイトルが『ティーンのための性教育』でなく『ティーンのための性知識』であること。それからこれを読んだ年齢を小学校四年の時と仰っているが、『小松左京マガジン』第17号のP.16によればこの本が出版されたのは昭和47年(1972年)1月となっており、そうすると小学五年生の時だったのではないかということである。
ちなみにこの本の表紙写真を見ると、副題に「高校生の性の教科書」と書かれており、小学生に読ませるには少し高度な内容の本であるようだ。その隣にやはり御母堂が編集に携わった『少女のための性教育』(昭和47年5月刊)の表紙写真があるのだが、こちらには「母と子がいっしょにまなぶ」「小学校上級から中学生むき」と副題が付いており、当時の新井素子さんはちょうど該当する年代だった訳で、読んだのはこちらだったということはないのだろうかと疑問に思わないでもない。それとも両方読んでタイトルがこんがらがっていたとか。
*1:原書は”Understanding Sex”,Alan Frank Guttmacher,ASIN:0045770018