『クロスワードハウス』2005年11月号。

発売日より一日遅れで購入。新井素子さんの連載エッセイ「今日もいい天気」は第18回、「家庭菜園の夢こわすおびただしい数の敵軍」の巻。家庭菜園でせっかく栽培した野菜をカラスの大群にほとんど食べられてしまって悔しい、という話である。小さな庭に作った菜園までがカラスの標的になってしまうのか、と少し驚いた。それは悔しいだろうなあと同情致すのである。
都会の方では悪賢いカラスが我が物顔ではびこっているとの報道をテレビの全国ニュースでたまに見かける。ゴミ集積所は荒らされるわ作物は駄目にされるわ、果ては人間に向けて攻撃を仕掛けてきたりするので各自治体もカラス対策に頭を悩ませているとのこと。うちのような田舎でも庭に生えている柿の実を食べられたりするような被害はあるけれど、そこまで人間とカラスの対立は深刻なものとはなっていないようだ。人口が密集している地域というのはカラスにとって住みやすい環境なんだろうかねえ。生ゴミだけでも大変な量が出るだろうから餌には全く困らないだろうし。
気楽な立場からは、そのカラスをネタにスティーブン・キングの『クージョ』みたいに動物恐怖小説を、とか思ってしまうのだが、困っている当事者としてはそんな心の余裕はないと思われ。うむむ、困ったもんだ。