エコパで見てきた。アジウソン監督となってから初めての生観戦でしかも相手は鹿島。相当に入れ込んで出撃したのだが結果は3-3で引き分け。うちの守備がグダグダで鹿島のあり得ないシュートミスの連発がなかったら大差で負けていたかも知れず、逆にピリッとしない鹿島の守備陣のせいで得たチャンスを決めていたらうちが勝ったかも知れず、見ている間は興奮しまくったが振り返ってみれば出入りの多い締まらない試合だったと思われる。突き放しても突き放しても同点にされる無間地獄。その度に歓喜の雄叫びと悲嘆の絶叫を交互に上げて三度目には喉が潰れた。なんでこうなの? というやるせなさ。帰りの愛野駅へ向かう道筋では胃がキリキリと痛んだ。監督は守備から立て直すと言っていた筈なのだが、いつも肝心なところでボロが出る。辛いなあ。前途は多難である。
試合終了後に名波からのビデオメッセージがオーロラビジョンに映し出され、セレッソへの移籍が正式に決定したことを伝えられた。感謝の言葉や自らの意志を語る名波の姿に思わず泣きそうになる。しかし磐田について「今は魅力的なサッカーをしていない」との発言があり、去っていく者に言われたかねーよという憤慨といやこれは名波のジュビロ愛から出た発言なのだという哀惜の念がせめぎ合っているうちに泣くのを忘れた。気が付けば、いかにも名波らしい毒の効いた発言に却って元気をもらったような気がしていた。いずれにしろ次に会う時は敵なのだ、ということを認識する。願わくばあの発言を聞いた若手たちが更に発憤してくれんことを。
今でも言葉にならない様々な思いで頭の中は一杯で、仕方がないのでビールで頭を冷やしている。藤田が去った時もそうだったけれども、ジュビロ磐田の歴史の中での第何章目かが終わったという心境である。