WBA世界ライトフライ級選手権、亀田興毅対ファン・ランダエタ戦。

12ラウンドフルに戦っての判定は3-0で亀田。前回とは戦法を変えた亀田は、軽快なステップワークを駆使したアウトボクシングスタイルで相手を翻弄し、ランダエタに全くボクシングをさせず、盤石の試合運びで圧倒した。物議を醸した前戦と違い誰にも文句のつけようのない快勝である。まあ亀田らしさを封印した試合内容に文句を言う奴は出るんだろうが、俺は王者らしい堂々としたボクシングだったと思う。
弱冠二十歳である若者がこの四ヶ月間に耐えてきたプレッシャーたるや相当なものがあったに違いなく、試合後のインタビューで家族のことに触れた時流した涙は常に虚勢を張り続ける男の本音を垣間見たようで、見ていた俺も思わず胸の中に熱いものがこみ上げたのだった。いい試合だった。次の防衛戦も頑張って欲しい。