SFマガジン編集部編『SFが読みたい! 2009年版』。

毎年恒例『SFが読みたい!』が2月10日に発売された。記事より新井素子さんの名前を拾ってみる。
P.30、山本弘インタビュウ「より良い未来を残すため、僕にできる唯一のこと」(インタビュアー・構成/前島賢)の山本弘の発言から。

初めて投稿をしたのは高校三年生の時です。〈問題小説〉の新人賞の選考委員に筒井康隆さんがいらっしゃるとわかって、バリバリの侵略SFを送りつけた。『ネオ・ヌル』に所収されている「シルフィラ症候群」です。それが最終選考まで残ったことで自信がついて、もっとがんばろうと次に投稿したのが七八年の第一回奇想天外SF新人賞です。この時「スタンピード!」という作品で、新井素子たちと一緒に佳作入選しました。二十一歳のときでしたか。

もう「素子姫」とは呼んでいないようだ。
次はP.112、サブジャンル別ベスト10&総括の「復刊作品」の項(文/礒部剛喜)。創元SF文庫から復刊された『グリーン・レクイエム緑幻想』が7位に選ばれている。その寸評。

緑色の髪を持つ少女と青年科学者のトラジェティを描く『グリーン・レクイエム緑幻想』は、十代でのデビュー作『あたしの中の……』以来、その後のライトノベルの興隆に決定的な影響を与えた新井素子の代表作の一つ。

ライトノベルとの関連を云々されるのはもうお腹いっぱいです。他になんか書くこと無かったのだろうか。
次、「このSFを呼んでほしい!」。SF出版各社の2009年の刊行予定が出版社別に発表されている。P.122の出版芸術社の項、待望久しい『日本SF全集』(日下三蔵編)は春頃から刊行開始と書いてある。第3巻に新井素子さんの作品が収録される予定。
その次はP.123、「ベストSF回顧1999〜2007」の1999年国内篇のページ。この年『チグリスとユーフラテス』が4位に入っていた。解説より。

僅差の二位以下には、神林長平の人気シリーズ第二部『グッドラック 戦闘妖精・雪風』、谷甲州のSFノワール大作『エリコ』、新井素子日本SF大賞受賞作『チグリスとユーフラテス』、森岡浩之の処女短編集『夢の樹が接げたなら』と、八〇〜九〇年代の日本SFの中核を担ってきた作家たちの作品がずらり。いずれも読みごたえ十分の力作ぞろいだ。

最後にP.189、「2008年度/SF関連書籍目録」の「Japan」の項に新井素子さんが編集を担当した星新一作品集『ほしのはじまり』がある。

ほしのはじまり−決定版 星新一ショートショート
星新一〜=著,新井素子=編/2007・11・30/2625円/角川書店ショートショート集(08・02)

新井素子さんの名前が登場するのは以上四箇所である。