『ヲ乙女図鑑』(写真と文:田中秀幸)。

「ヲ乙女」は「をとめ」と読み、「ヲタク」と「乙女」を掛け合わせて作った”オタク女子”を表す言葉だと「はじめに」に書いてある。「オタク」という言葉には男性のイメージが強いので、オタクな女子を表す言葉として作ってみたがどうだろう、ということらしい。この本にはそんな「ヲ乙女」29人が自らのオタク道を語るインタビューが収録されている。実に興味深い。
店頭で手に取る気になったのはこのタイトルなら喜屋武ちあきが載っているのではないか、と思ったからである。歌やグラビアやオタクなTV番組の司会までこなすアイドルの人であるが、かねてより新井素子ファンであることを公言しているのでひょっとしてそのことに触れているかも、と想像した訳だ。果たしてこんなことを仰っておられた。P.17より。

さいころに好きだった作家さんは新井素子さん。当時ライトノベルの基礎を作った人だといわれていて、高校2年で作家デビューしてアイドルのようにもてはやされていて、私の基礎も作った人です。中でも『星へ行く船』が好きで、そのころはSFやファンタジーものばかり読んでましたね。

基礎を作ったというのは余程のことだが、作品が己の血となり肉となっているという感覚は非常によく判る。俺も同じだから。きゃんちさんは新井素子さんと一緒に仕事をするのが夢なんだそうだが、誰か叶えてあげて下さい。
ちなみにこの本ときゃんちさんのコメントをtwitterで紹介したらご本人よりメッセージを頂いた。

率直に言ってうれしかった。
ヲ乙女図鑑 (THE WOTOME BOOK 1)

ヲ乙女図鑑 (THE WOTOME BOOK 1)

本書に登場するヲ乙女たち