井上雅彦監修『キネマ・キネマ』−異形コレクション−。

ずっと前にあかいくつさんより教えて頂いた本。図書館にあったので借りてきた。実力派の作家陣による「映画」に材をとった書き下ろしホラー短編小説を収録したアンソロジーである。その中に矢崎存美の「あたしの家」という話がある。その冒頭、井上雅彦によって書かれた作家紹介に新井素子さんの名前が登場する。P.116である。

現在では、個性的なファンタジー『ぶたぶた』のヒットで知られる矢崎存美新井素子をして絶賛せしめたこの作品は、日常生活に豚の縫いぐるみが介入するというコミカルな着想が目を惹くが、むしろ、それにより運命を変えられていく人々のリアルな人間ドラマの描写筆力が、物語の深みと同時に、えも言われぬ「奇妙な味」を醸し出している。(以下略)

新井素子関連の話題はとりあえずこれだけ。素研に情報を追加しよう。
異形コレクション」シリーズを読んだのは初めてなんだが、というかこのような複数作家の作品を収録したアンソロジーをあまり読んだことがないのだが、ひとつのテーマについてそれぞれの作家が腕を振るうという趣向のこの本はとても読み応えがあり面白かった。この中では石田一未知との遭遇」と浦浜圭一郎「ディレクターズ・カット」が好きだ。久美沙織の「RESTRICTED」は4回読み返してもオチが判らない。困った。

ACLグループリーグE第5戦、対深セン健力宝戦。

若手主体で挑んだジュビロ磐田だが、3-0で快勝。ACLグループリーグのホーム最終戦を勝利で飾った。実況板と公式ページで経過を追っていただけだったのでどんな試合模様だったのかは判らないが、U-20日本代表のカメルーン戦を蹴って参加したカレン・ロバート船谷圭祐森下俊が活躍し、その船谷の公式戦初ゴールに太田吉彰の2ゴールとユース出身者が全得点を決め、鈴木秀人が大復活、グラウがスタメン復帰、河村崇大も合流、そして森下仁志が久しぶりに公式戦に姿を見せた、という話題盛りだくさんのこの快勝劇をスタジアムで生観戦した者は幸福だったに違いない。おまけに乱闘まであったようで、さぞかし血湧き肉躍ったことでしょうな。見られなくてちと悔しい。
しかしメンバー的には1.5軍いや1.75軍くらいのジュビロ磐田に対し、決勝トーナメントに進出する為にはもう負けられない筈の深セン健力宝のふがいなさは一体? 向こうの監督さんの談話を読むとやはりきついスケジュールに苦労しているようである。これでこのグループは水原三星ブルーウィングスの勝ち抜けが濃厚になった。因縁の相手だけにこれもちと悔しい。
さて、次戦は5月15日(日)のJ1リーグ第12節、ホーム・ヤマハスタジアム(磐田)大分トリニータを迎え撃つ一戦である。ようやく一週間の猶予ができる訳だが、現状の課題だと思われる守備の立て直しはどの程度できるだろうか。

怪我人。

上に書いた通り、長期離脱していた鈴木秀人、グラウ、河村崇大が久しぶりに公式戦に登場した。離脱者続出のジュビロ磐田にとっては、若手の活躍と共に明るい話題である。
一方で負傷者だが。
かかと骨折で全治三ヶ月と伝えられていた村井慎二は、アキレス腱に損傷が見られなかった為、全治3〜5週間に短縮されたとスポニチ静岡版に書いてあった。不幸中の幸いだ。少しホッとしたよ。
神戸戦で負傷した中山雅史は左内側側副靱帯損傷で全治4〜6週間。ううう、大怪我だ。左膝靱帯損傷の成岡翔は全治6〜8週間とのことだが、Jubilo-iwata.netの練習レポートを見ると、既にランニングはできる状態のようだ。一緒に山本浩正が走っていたので、奴もまだ状態は万全ではないらしい。大井健太郎も今日の試合でベンチ入りしなかったのはまだ負傷が癒えていないからか。茶野は膝に水が溜まってるようだが状態はそんなにひどくはないらしい。あとは崔龍洙だなあ。前十字靱帯断裂で全治6〜8ヶ月と診断された新人の中村豪は今どんな具合だろうか。
こうして見ても負傷者が多いのである。この現状を移籍交渉中の藤田俊哉はどう見ておるのか、というのはやはり気になる。