「Quick Japan」Vol.54(ISBN:487233857X)。

NAKAさんの処で知ったのでbk1でポイントを使って購入。金がない。総力特集は「ハルカリ」だが、他に「ライトノベル大特集」が組まれており、「冲方丁インタビュー」とか「冲方丁×乙一が選ぶライトノベル必読書100冊」とか「ライトノベル完全マップ」なんて企画が読める。「ライトノベル」と言えば最近のご多分に漏れず新井素子の名前が随所に登場している。
ライトノベル変遷史」(文・米光一成)のP.102。

また新井素子がデビューしたのも七七年だ。地の文で読者に向かって自己紹介をする〈友達に語りかけているような文体〉を駆使した新井素子のスタイルは、少女向け文庫の大きな柱となる。

同じくP.103。

八八年にデビューした吉本ばななの小説は、新井素子が生み出した文体の流れを感じさせた。

ライトノベル完全マップ」(作成・米光一成)のP.105。マップ中に歴史的ターニングポイントとなった事例を「爆弾投下」という表現で配置してある。

地の文も友達に語りかけるように描く新井素子の「えっと……あたし」爆弾投下

上記は文体面でのアプローチ。
次に作品面でのアプローチとして、「冲方丁×乙一が選ぶライトノベル必読書100冊」のP.116でハヤカワ文庫のライトノベルという文脈から『今はもういないあたしへ…』を冲方丁が挙げている。

ハヤカワ文庫JAでは、神林長平さんの『七胴落とし』、新井素子さんの『今はもういないあたしへ…』が印象に残っています。

しかし、ここはできれば『・・・・・絶句』を挙げて欲しかったところである。絶版で手に入らないから仕方がないのだが。