夢枕獏『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』巻ノ一。

読了。長大な物語のプロローグ。空海橘逸勢という超人+俗人コンビは同著者による『陰陽師』の安倍晴明源博雅をちょっとだけ連想させるが、空海も逸勢もさらに俗っぽいのが彼らと違うところである。空海などは安倍晴明と言うよりは『神獣変化』のシッダールタを彷彿とさせる。大唐帝国の都・長安を舞台にこの事件がどのような展開を見せるのか、空海の目的はどのように達成されるのか、先を読むのが楽しみである。早速明日、次巻を借りに図書館へ行くとしよう。
夢枕獏の小説を久しぶりに読んだが、文章のリズムが相変わらず気持ちいいなあ。作家の中では一番手が合うような気がする。