読んだ本とか。

●『暁星記』第7巻。これだけの内容を書き下ろすってのも凄いが話もどうやって収拾がつくのか全く判らないほど混沌が広がっちゃいないかい。この巻で完結予定だったのに終わらず次巻で完結だそうである。熱烈に待つ。

●『もやしもん』第5巻。初めて初回限定版を買ってみたが通常版の方がカバーの色合いが綺麗だな。失敗したかも。って追加発注を掛けた通常版が全然入荷してこないんですけど。けっこうたくさんあった限定版も全部売り切れてしまった処を見ると人気は更に拡大している模様。学祭でのヤマキョーコンサートの件でその昔白山祭で行われた島田奈美コンサートを思い出しましたな。それまで静まりかえっていた会場がアンコールから突如として狂乱状態に陥ったという自分的に伝説のコンサートなのだが。学祭って楽しかったよね。そんなことをしみじみ思い出した。

●『秘密(トップ・シークレット)』第1,2,3巻。重い話が多い中で、殺された同僚(新人)の脳をスキャンしてみたら至極当たり前のように自分が職場になじんでいる風景が死ぬ前の最後の幸福感だったというのがねぇ……猟奇的な事件なだけにそのギャップが凄くて、やるせなかった。その境遇に思いを馳せ、多少の同上を覚えると共にちと泣きそうになった。清水玲子て初めて読んだんだけど、新井素子さんが読売新聞の記事でこの『秘密』のことを書いていたのである。で、清水玲子ファンサイトの管理人さんにも薦めて頂いたので読んでみた次第。面白かった。他にも読んでみたくなる。

●『やってやるって』(ケンドーコバヤシ×越中詩郎)。以前偶然にもテレビの深夜放送で「越中詩郎芸人vsガンダム芸人」を見て大笑いしたことがあったのだが、まさか今、越中詩郎が秘かなブームになっているとは知らなかった。本屋でこの本を見つけ、何と高田延彦との対談まで収録されているのを見て久しぶりに衝動買いというものをしてしまった。越中vs高田の「新・名勝負数え歌」に熱狂していた人、武藤・馳組に違和感を拭うことができず思いあまって越中・小原組に熱狂的な声援を送ってしまった人、必携です。変なタレント本みたいじゃなくてちゃんと越中をリスペクトする内容になっている処が◎。高田との対談も(短いけど)読ませる。

●『星新一 一〇〇一話をつくった人』(最相葉月)。新井素子さんにとっての大恩人である星新一の評伝。新井素子さんについてもページを割いてあり、自分が想定していなかった若い世代の読者の中から新井素子さんのような作家が登場したことがスランプを脱した要因の一つではなかったか、という視点からその存在が語られる。もちろん有名すぎる第1回奇想天外SF新人賞にも触れられている。新井素子さんが入院中の星を見舞った時のエピソードなど、ホロリと来る場面もあった。P.440〜446、460、463、493〜495に新井素子さんの名前が登場してくる。自分自身は星新一をあまり読んでいないのであまり強い思い入れはないのだがSF界における希代の人物の評伝として面白く読んだ。あと、「エヌ氏の会」がどんな活動をしていたのかに触れた箇所を読み、浅学の身としてはかなりびびった。精進せねば。参考→id:takahashim:20070430#p1